ジーコ氏、日本選手の早期海外挑戦に警鐘 ブラジルを反面教師に
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■アントラーズは「息子」
ジーコ氏は、Jリーグ創設と日本サッカーのプロ化を彩るために招かれた海外スターの一人だったが、現在はJリーグのクラブが有名選手を高額契約で獲得することはほとんどない。
数少ない例外が、2018年にヴィッセル神戸に加入したW杯優勝経験者の元スペイン代表アンドレス・イニエスタ。ジーコ氏は、2023年にイニエスタがクラブを去った後、神戸がJ1で連覇したのは「偶然ではない」と信じている。
「あれは投資だ。イニエスタほどの選手がいることで、全員の士気が上がる」とジーコ氏は言い、「勝者である彼から学び、他の選手のパフォーマンスが向上し、サポーターも盛り上がる。すべてが成長する」と話した。
鹿島がジョルジーニョやレオナルドのようなW杯優勝経験者のブラジル代表を獲得できた時代は過ぎ去ったが、それでもクラブはJ1最多の優勝8回、AFCアジアチャンピオンズリーグ制覇を経験し、今季もJ1首位に立っている。
Jリーグ創設前の日本リーグ2部時代に鹿島の前身チームに加入したジーコ氏は、現在も定期的に鹿島を訪れ、ファンやスポンサーと交流し、クラブのユース部門に関わっている。
ジーコ氏は鹿島について「息子のような存在」と表現する。
「クラブが生まれ、成長し、今の姿になるまでをずっと見守ってきた。自分のプロとしての経験をここで生かすことができた。息子というのはそういうもの。教え、育て、人生を見守る存在だ」と語った。(c)AFP/Andrew MCKIRDY