ネタニヤフ氏、「現代のヒトラー」イラン最高指導者暗殺を排除せず
このニュースをシェア
【6月17日 AFP】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は16日、イラン最高指導者アリ・ハメネイ師の暗殺計画を排除せず、この計画は両国間の「争いを終結させる」と述べた。
ネタニヤフ氏は米ABCニュースとの20分間のインタビューで、イラン攻撃を同国の「牙を抜く」ために必要だと正当化し、ハメネイ師を「現代の(ナチス・ドイツ総統アドルフ・)ヒトラー」になぞらえた。
だが、ドナルド・トランプ米大統領が、イランとイスラエルの対立をエスカレートさせる懸念から、イスラエルによるハメネイ師暗殺計画を拒否したとの報道について問われると、ネタニヤフ氏は「これ(ハメネイ師暗殺)は紛争をエスカレートさせるのではなく、終結させるものだ」との見解を示した。
「イランは『永遠の戦争』を望んでおり、われわれを核戦争の瀬戸際に追い込んでいる」「実際、イスラエルは、この侵略を阻止・終結させようとしている。これを実現するには、悪の勢力に立ち向かうしかない」と述べた。
ネタニヤフ氏は、イスラエルがハメネイ師を標的にしているかどうかは明らかにせず、「われわれは必要なことをしている」とだけ述べた。
イスラエルがイラン全土に猛烈な攻撃を仕掛け、イランがミサイルの集中砲火で反撃する中、ネタニヤフ氏は攻撃的な態度を維持している。
主要同盟国である米国民と意思疎通を図るため、ネタニヤフ氏は2日間で2回、米メディアの長時間インタビューに応じ、イスラエルとイランの紛争を「文明と野蛮の戦い」と位置づけた。
ネタニヤフ氏は16日、米国民はイランの核兵器取得への取り組みと、ますます強力になっている弾道ミサイル能力の両方について深く懸念すべきだと強調。「きょうのテルアビブは、あすのニューヨークだ」と語った。
ネタニヤフ氏は、ハメネイ師の「反ユダヤ主義的で無分別な狂信」と、同師がイスラエルの「命脈を絶つ」ための代理攻撃を支持している点を激しく非難。
「彼は現代のヒトラーのようだ。決して止まらないが、われわれは彼が脅迫を実行する手段を持てないようにするつもりだ」と続けた。
さらに、イスラエルによる大規模な攻撃を正当化し、イランの核開発計画を後退させることは「想像を絶する最も恐ろしい戦争を防ぎ、中東に平和をもたらす」ことにつながると主張。「それはイランの牙を抜くことで可能になるだろう」と付け加えた。(c)AFP