フランス、迅速なパレスチナ国家承認の期待に冷や水
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【6月7日 AFP】フランスのジャンノエル・バロ外相は6日、同国がパレスチナ国家を迅速に承認するという期待に冷や水を浴びせ、承認すると「決意」しているが、「象徴的」なものではなく、それ以上のものでなければならないと述べた。
フランスは今月、サウジアラビアと共同で、イスラエルとパレスチナが平和的に共存する「2国家解決」に関する国連会議をニューヨークで開催する予定。
この会議でフランスがパレスチナ国家を承認するのではないかとの期待が高まっていた。また、エマニュエル・マクロン大統領は、紛争で荒廃したパレスチナ自治区ガザ地区の住民に対する支援を、イスラエルが阻止していることに不満を募らせている。
バロ外相は、「フランスは象徴的な決定を下すこともできた。だが、国連安全保障理事会の常任理事国として特別な責任を負っているため、この選択はしなかった」と述べ、フランスは依然としてパレスチナ国家を承認すると「決意」していると続けた。
さらに、フランスがただパレスチナ国家を承認することはないと述べた。これは、フランスがパレスチナ国家を承認するのであれば、同時にペルシャ湾岸のアラブ諸国、特にアラブの盟主であるサウジアラビアがイスラエルを承認するのを強く望んでいることを示唆している可能性がある。
アイルランド、スペイン、スウェーデンを含む複数の欧州(EU)加盟国がパレスチナ国家を承認している。だが、ドイツは2国家解決を支持しながらも、今承認すれば「誤ったシグナル」を送ることになると述べている。(c)AFP