【6月3日 AFP】フランス上院は2日、環境に悪影響を及ぼす低品質の衣類で、多くは中国から流入しているファストファッションを規制する法案を審議した。

下院は昨年3月、「ファストファッション」法案を採択したが、右寄りの上院委員会は、中国の衣料通販大手SHEIN(シーイン)などを狙い撃ちするための変更を求めている。

フランス環境省によると、安価で低品質なブランドが市場にあふれ、フランス国内では毎秒35点の衣類が捨てられている。

右派・共和党のシルビー・バレンテ・ル・ヒル上院議員は、「中国の超(ウルトラ)ファストファッションの大手」が国内ブランドに「不当な競争」をもたらしていると非難。

「ルールを確立し、できるだけ厳しく対処する必要がある」と述べた。

法案は、生産ペース、コレクションの入れ替え率、衣類の寿命、衣類の穴やほつれなどを補修する「インセンティブの低さ」に基づいて「ファストファッション」を定義。

こうした使い捨て衣類を生産する企業に対し、製品購入による環境コストについて、客に対する通知を義務付ける方針を提示。

販売する衣類の環境への影響に応じて、企業に制裁を科すことを提案している。(c)AFP